先日あるコマーシャルを見てからというもの、ずっと『カラテ・キッド(邦題:ベスト・キッド)が観たい』を連発していたジェイ。わたしがこの映画を観た事がないと知り大きな衝撃を受けたそうです。
早速『カラテ・キッド』を観ることに。
これは‥、予想に反してとても面白くて観て良かった作品でした。そしてレファレンスの引き出しを増やすのに欠かせない映画であったことを知ったのでした。
そこで、ここではこの映画の魅力をひたすら紹介してみたいと思います。
そして、ジェイがこの映画を久々に観たくなったきっかけとなった『あるコマーシャル』についても解説します。
アメリカ人の『日本人』のイメージはここから来ている!?
この映画で登場するミスター・ミヤギ。彼は、かなーりのステレオタイプな日本人像、師匠像で描かれています。
これが理由であまり観る気にならなかったわたしですが、多くのアメリカ人、特に公開当時を覚えている今の40代以上の世代の人が抱く『日本人』のイメージは、この映画で描かれたものととても近いような気がします。
特に、ミスター・ミヤギの思想観、そして教え方‥。日本をイケてると感じるアメリカ人の中には、この印象が強く残っている人も少なからずいるのではと思います。
「日本人はギフトをあげたがる」というイメージを持つ人が多いのも、この映画を観て納得、ちょっと笑ってしまいました。
日系アメリカ人の悲しい歴史にもしっかり触れている
ステレオタイプな日本人描写に「監督ちょっと日本人馬鹿にしているんじゃないの?」と思いかけたわたしですが、物語が進む中で、ミスター・ミヤギの過去に触れられる場面があります。
Valorと書かれた勲章から彼がアメリカ従軍兵(しかも功績を残した人)だったこと、でも彼の奥さんはManzanarの日系強制収容施設にいたことなど、日系アメリカ人の歴史に触れている場面があります。戦後ほとんど語られることの無かった日系アメリカ人の迫害の歴史を描写した映画は、これが初めてなのではないか。そこに、監督の日系人への強いリスペクトを感じるのでした。
『カラテ・キッド』はアメリカでのレファレンス率が最高に高い映画の一つ
それでは実際にどのようなレファレンスがあるのでしょうか。以下に挙げてみたいと思います。
師匠がまともなトレーニングを教えてくれない!この流れは‥と思ったらもしかしたらそれはカラテ・キッドからかも。
ワックス掛けの”WAX ON” “WAX OFF”
フェンスのペインティングの”Paint.. UP, DOWN, UP, DOWN”
なぜかアメリカ人で、日本人と知ると「さん」付けで呼んでくれる人がいるのはまさか‥。
名前の「さん」付け
師匠を「先生(Sensay)」と呼ぶ
大御所映画マトリックスにも登場の動き!
クレーンキック
その他、「どこかで聞いたことがあるような気がする‥」と感じるミスター・ミヤギのインスピレーショナルなセリフが、こちらのサイトからご覧いただけます。
そして実は、セリフから曲まで出来ている!!?
コブラ会の先生が放つ名言 “Sweep the leg Johnny” が曲になってる!No More Kings - Sweep The Leg (2007)
数十年の時を経て、「あの人は今‥」のコマーシャルまで?
コブラ会が改心した!ジェイがカラテ・キッドを観たくなったきっかけになったコマーシャルがこちら。悪役だったコブラ会の先生が改心したら、何になるのでしょうか‥笑。
あの人は今‥の第二弾!
そして、最後の最後に、この映画から34年後が描かれたYouTubeドラマも制作されました。主人公ダニエルと敵役ジョニーがメインキャラクターです。
おわりに
予想外に面白かったカラテ・キッド(邦題:ベスト・キッド)、アメリカのクラシック映画の一つとして伝説になっている作品です。この中で紹介しきれなかったレファレンスもたくさん見つかると思います。
どうぞみなさんもぜひ、レファレンスの引き出しを増やしがてらご鑑賞ください。
クロスカルチャーコンサルタント・BUNKAIWAのヤスでした。
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