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10代の頃に知っておきたかった!人生を豊かにするためのヒントになる知識8選



アメリカで心理カウンセリングの知識を身につけるうちに、「ああ~こんな考え方があるのか!」と思った体験は数知れず。


そこでこの記事では、10代の頃に知っていたらどんなに良かっただろうか!!と思う、もっと早くに知りたかった8つのことを個人的な見解から紹介してみたいと思います。


学校教育に、子育てに、皆さんも好きなアイデアがあったらぜひ参考にしてみてください。

⒈ 他人との距離感『境界線・バウンダリー』の知識

このブログで本当に耳タコなくらい登場している境界線・バウンダリー。相手と自分の間にちょうど良い距離感を作ってくれるこの概念は、ほぼ全ての対人関係に良くも悪くも影響を与えます。


境界線・バウンダリーを学ぶとこんなことが出来るように:

  • 他人と自分の人間関係が自分にとって有害なものか、大切なものかの判別が可能に。対人関係が無理のないものになるかも知れません。

  • 自分のできる範囲、許容範囲が理解できるので、自分を大切に守ることが出来る。

  • 相手のNOを受け入れやすくなったり、他者の権利を尊敬できるようになったり。

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⒉ セルフ・ディフェンス(自己防衛)の知識

境界線・バウンダリーで自分の許容範囲を理解したその先にあるのは、自分の権利を侵害してくる相手に対するNOの技術。このNOの技術は、境界線・バウンダリーを身体的に侵害されそうになった時に自分を物理的に相手から守る自己防衛技術も、心理的に侵害されそうになった時に自分を精神的に相手から守るアサーティブネス技術も含みます。


セルフ・ディフェンス(自己防衛)を学ぶとこんなことが出来るように:

  • 自分の権利を侵害してくる相手から、自分を物理的・精神的に守ることが可能に。…個人的に、痴漢の多い電車通学を始める学生時代に知っておきたかった!

  • 自分のために立ち向かう強さ(エンパワメント)を得ることで、自己肯定感が上がり、自分のことも好きになる。

  • 自分にとって過ごしやすい&生きやすい環境作りが出来るかも。


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⒊ 『スペクトラム(グラデーションのような連続体・範囲)』という考え方

自閉症スペクトラム障害を思い浮かべる方も多いかも知れないこの『スペクトラム』という言葉。なぜ自閉症がそう呼ばれているのかというと、自閉症には様々な症状がグラデーションの黒から白の間にある濃さの異なるグレーように、さまざまな段階で存在しているからです。


このスペクトラムの概念は、自閉症に限らず様々なジャンルで存在しています。例えば、人の感覚に対する感知能力には、鈍感な人もいれば、ハイリーセンシティブパーソン(HSP)に当たるとても敏感な人もいる…。同じように、セクシャリティも、例えば生物学的に女性の身体をしている人でも、とても女性的な人から中性的、とても男性的な人もいる。複数の文化背景で育った人では文化アイデンティティに関してもこれと同じことが言えます。


このように、社会が今まで当たり前にしてきたバイナリー(二極・断裂)的価値観ではなく、カテゴリに当てはまらなくても良い、ただその人をその人と認めていけるような価値観を知って、すごく楽になったというか…それをわたしはとても気に入っていますし、そのように自分も目の前にいる人たちを見ていきたなと思うようになりました。


スペクトラムを理解するとこんなことが出来るように:

  • 他人を勝手に自分の価値観でジャッジすることがなくなる。むしろ思いやりが持てるようになる。

  • 生きづらさの原因を自分に向けないで済む。そして自分のありのままの特徴を受け入れやすくなる。

  • 既存の社会体制を挑戦し、インクルーシブ(包括的)な社会作りへのきっかけ作りが出来るかも。


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⒋ セックスエデュケーションの知識

性教育の知識について、わたし自身、とても禁欲的な性的活動を怖いと感じさせられるような学び方をしました。しかし、それは親や教師が望んだ性的活動には消極的な子を作り出すのには成功しましたが、同時に、自分の身体をあまり心地よく感じられなくなってしまう逆効果も生み出しました。


日本での性教育の仕方は、人間が当然に感じるはずの性への興味を意識的に罰するような側面を持っていると思いますし、身体を客体化した見方を促進してしまう効果もある気がします。そして、『臭いものに蓋を』的な社会認識があるせいで中絶への意識やHPVワクチン、性病などの問題解決が遅れているように感じます。そしてその延長線上には、女性軽視、マイノリティ軽視も存在しています。


これについては、Netflixのセックスエデュケーションが、何よりも素晴らしい教材になるように思います。性教育を適切に教えられる自信がない教育者は、正直このドラマを見せるだけでも十分だと思います。わたしが10代の頃に学んだ性教育よりも、素晴らしいものが詰まっていました。


性教育を学ぶとこんなことが出来るように:

  • 自分の身体を適切に使用し守る方法を学べる。もし万一のことがあっても、早急に問題を対応が出来るようになる。

  • 自分の身体に対する意識が変わり、自分の身体を受け入れることができるようになる。

  • 女性や身体的・性的マイノリティの権利向上への意識が上がる。


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⒌ 自分の気持ちとの向き合い方と自分の気持ちを相手に伝えるためのコミュニケーションの知識

「皆が我慢しているんだから、あなたも我慢しなさい」

「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから、わがまま言わないの」

「甘えるな」

「逃げるな」

「感情を出すな」


これらの言葉を聞いて育った人はとても多いのでは?


上記の言葉は全て、その時に感じている本人の感情を抑圧するようなニュアンスを含んでいます。わたしたちは、このような言葉を聞かされながら、感じて当然の感情を無意識のうちに表現して良いものと、抑圧するべきものに分けながら生きてしまいます。本当は感じて当然の気持ちを押し殺すことで、自分の感じていることと経験していることの矛盾に苦しんだり、ストレスが身体症状に現れたりしてしまうことも。


感情は感じてしまって当然のものです。そして本当に大切なのは、感情を押し殺すことではなく、その感情とどう向き合い対処していくのか、『自身の感情への深い理解』なのです。不快なことには不快と感じても良い、ただそれをどう周囲に伝えていくか、そこのコミュニケーションの部分を工夫すれば良いのです。


自分の気持ちとの向き合い方を学ぶとこんなことが出来るように:

  • 自分の経験をもっと素直に受け入れることが出来るようになる、そして自分に肯定的になれる。

  • 相手に対する許容範囲が広がり、思いやりを持ちながら接することが出来る。

  • 感情的ではなく、論理的に建設的に議論をする土台が作られる。


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⒍ マインドフルネスの知識

自分の気持ちと向き合うには、状況を冷静に見ることの出来る意識づくりを同時に学ぶことが大切です。それを実現させてくれるのが、マインドフルネス。


人は不安なことや大きな感情に揺さぶられる時に、咄嗟に焦って自分の知っている対処法を駆使して早急な解決法を見つけようとします。でも、そういう時に本当に必要なのは、瞬時に反応し行動に移すことよりも、一度立ち止まって、何が起きているのか冷静な状況判断を行うことなのです。


『今、ここ』という目の前に起きている経験を意識したマインドフルネスを学ぶとこんなことが出来るように:

  • 自分のニーズを的確に伝えることがしやすくなるため対人関係のトラブルが減る。

  • 不安症状の軽減や、気持ちを落ち着かせるための感情抑制の方法が身に付く。

  • 人をフラットに偏見なく見る視点も培える。

  • 今、ここに起きている経験をより深く楽しむことが出来るため毎日が充実してくる

  • 感謝の気持ちが湧いてくる。

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⒎「自分にも相手と同等に人間としての権利があるのだ」という人権への知識

境界線・バウンダリーにも共通している内容なのですが、ここではあえて別件として取り上げてみます。わたしは、日本社会、特に教育や組織の場では、自分が「相手(先生や先輩、上司など立場が上の人たち)と同じ人間として扱われる権利を持っている存在である」と理解するのがとても難しい雰囲気があるような気がしています。


例えば、学校の先生も、自分よりも年上で経験豊富な上司も、自分の意見や発言を尊重してくれたことはどれほどあるでしょうか?


わたしが『自分の意見』が他の誰とも同じぐらい価値がある、と感じられた経験を得たのはアメリカに来てからでした。皆わたしの意見に耳を傾け、同じ一人の人間として意見を交換してくれました。最初わたしにはそれがとても驚きでしたが、その環境があって初めて自分の意見やニーズを主張することへの躊躇いや恐怖心が無くなったような気がします。


自分にも相手と同じ権利があるのだ!と理解することを経て得るもの:

  • 自分に自信がつくし、自分を適切に守ることが出来るようになる。

  • 他人を尊重できるようになる。

  • 社会構造からくる社会的弱者やマイノリティの問題に目を向けることが出来る。



⒏ セルフケアの重要性についての知識

わたしは物心ついた頃から、セルフケアがとにかく苦手でした。これには、もちろん家族環境が大きく影響しているものの、日本社会自体が醸し出す『忙しさ』や『我慢』を美徳とする価値観を基準に作り出された教育・仕事環境システムも少なからず影響を与えているように思います。


気晴らしのために自分の楽しみを優先すると自分に甘い気がしたり、怠けているように感じたり、そうやって自分を無理させて頑張ってきました。でもこれって、自分を休めるための方法を知らなかったことなんだと気づいていきました。特に、研修中に先輩から言われた「自分のケアが満足に行えない人が、他人のケアなんて出来るのか…。」という言葉。まず自分を万全にして、初めて良い仕事が出来る。これが本当に身に染みました。


セルフケアは、誰になんと言われようとも自分のために必要なこと。これなしには、良いパフォーマンスが行えないだけでなく心身喪失してしまう可能性もあることを小さい時から、自身の持つ権利の一つとして知っておきたかった…というのがわたしの考えです。


セルフケアが出来ると得るもの:

  • 自分を大切にする事が出来る

  • ストレス対処が上手くなる。

  • パフォーマンスの効率が上がる。

  • 自分に余裕が生まれるため、他人にも寛容になれる。

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まとめ

心理カウンセリングを受けていると、Unlearning(学んだものを一回紐解いて)そしてrelearning(再び結び直すような)という言葉がしっくりくるような場面に多々出くわします。


わたし自身、今まで生きてきて生きづらかった部分がなんだったのか、そして、どのような知識を加えていけば、生きやすくなっていくのか、日々試行錯誤しながら生きているように感じます。


上記に挙げた8つは、10代の頃のわたしが知りたかった知識です。それぞれ相互関連しているため、各項目を切り離しながら話すことは難しいかもしれませんが、個人の置かれた状況により、個々人がより深く知りたい項目やトピックは事なってくるでしょうし、特別な葛藤があったからこそ更に見えてくる視点というのもあると思います。


この記事が、誰かの学び直しのモチベーションの一つになれたら幸いです。

クロスカルチャーコンサルタント・BUNKAIWA

 

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